このたび公益財団法人健康・体力づくり事業財団「令和6年度健康運動指導研究助成」に採択いただきました。
2024年5月31日(金)に、東京都で開催された贈呈式、および昨年度採択者の報告会、情報交換会(懇親会)に出席してまいりましたのでご報告いたします。
健康・体力づくり事業財団では研究助成の目的を以下のように示しています。
「健康寿命の延伸をめざす我が国において、運動やスポーツへの関心が高まり、質の高い運動指導が求められています。本研究助成は、健康運動指導士、健康運動実践指導者の自由な発想に基づく運動指導における実践研究や、地域・職域における健康・体力づくり、課題解決のための調査研究等を支援することにより、運動指導の充実・強化とともに運動指導者の資質向上を図り、国民の健康・体力づくりに寄与することを目的とします。」
今回4度目となる助成採択ですが、これまでと同じく研究区分は「実践研究」となります。いつも実践者の視点での研究対して助成をいただき大変ありがたく思っております。
また当初より一貫して「骨盤底筋」に関連する研究をおこなっております。
こちらについても、まだまだ周知されていない、あるいは関心の低い領域に光をあてていただけていることの感謝の想いも、一層強くなっております。
<今回の研究テーマ>
若年者の排泄機能と運動機能・生活習慣との関連
共同研究者はお二人の先生方です。
田舎中真由美先生/フィジオセンター(センター長・理学療法士)
骨盤底ケアを臨床、理学療法学研究、また理学療法士協会での教育のご担当もされています。一般の方には雑誌等様々なメディアでのご活躍をご存じの方も多いと思います。
大高千明先生/奈良女子大学(工学部生体医工学講師)
バイオメカニクスがご専門で、これまでの骨盤底研究の姿勢解析などでずっと共同研究をさせていただいております。
生体医工学分野ではエコーを用いたご研究にも着手され、ますます私も学ばせていただきながら、研究をすすめさせていただいております。
今回の研究は、3名でおこなった情報交換会の中からでた話題から研究へと発展したものです。
若年層への実態の把握が、将来への障害予防へに繋がる第一ステップになると考えております。
<要旨>
健やかな生活や社会推進に向けて、多方面で様々な取り組みが行われているが、プライベートな内容を多く含む骨盤底機能障害の予防や改善に向けた取り組みは不十分といえます。
近年では、成人女性に限らず、幼少期から排尿や排泄機能を含む骨盤底のトラブルが生じている報告もあります。社会環境や生活習慣の変化が子どもたちの体力・運動機能の低下に影響することを踏まえて、子どもたちの排泄機能の実態を把握し、骨盤底機能低下に起因する不調の予防や改善に繋げたいと考えております。
これは将来のQoLに直結する事柄です。
今回はまず、中高生男女を対象に排尿・排泄機能および生活習慣に関する質問紙調査を実施し、若年者の排泄機能における実態を明らかにする計画です。
生活習慣を見直す取り組みに繋がるように実践に役立つ啓発のリーフレットなどの作成も目的に掲げております。
すでに調査依頼は完了しました。今回も多方面にご協力いただき、研究を進めさせていただきます。
来年のご報告にむけ、今年度も精一杯、駆け抜けたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
以下、5月31日の贈呈式の写真です。
写真元
お写真にご一緒くださった先生がた、有難うございました。
令和6年度助成研究一覧
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